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特別展 ウィーン万国博覧会

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産業世紀の幕開け  ウィ-ン万国博覧会

2018年11月3日(土・祝)~2019年1月14日(月・祝)

 たばこと塩の博物館

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 1873(明治6)年に開催されたウィーン万国博覧会は、35か国が参加し、約6か月の会期中726万人が来場しました。日本にとってこの博覧会は、国家として初めて公式に参加した万国博覧会であり、参加準備段階の調査書、出品物の写真帖など、残されている資料群からもその意気込みを感じることができます。
 日本からの出品物は、各種工芸品や皮革、和紙、染織、家屋の雛形、人形、生活具、農具、楽器、庭園など多岐にわたっていました。大型の陶磁器や金工、欧米の生活様式に合わせた工芸品もあり、日本の技術力や対応力の高さを示すものとして、大きな反響を呼びました。また、この博覧会に合わせて、西欧の最先端の技術を学ぶため、多くの技術者が日本から派遣され、その成果は、紙巻たばこを含むさまざまな産業の発展に寄与することにもなりました。博覧会後の日本は、輸出産業の育成に力を注ぎますが、国際ルールに則った特許や商標登録制度などを整備していくことになります。
 この展示では、ウィーン万国博覧会の参加準備段階の資料、日本やオーストリアで所蔵されている実際に博覧会に出品された資料、そして、その後の産業界の動きを示す資料を展示しながら、日本にとってのウィーン万国博覧会を紹介します。合わせて、博覧会後、19世紀末から20世紀初頭にかけてウィーンで活躍するグスタフ・クリムトのデッサン2点を特別展示します。クリムトは、日本の芸術から大きな影響を受けたことで知られており、日本とオーストリアが、さまざまな場面で影響を与え合っていたことがわかります。
 なお、この博覧会では多くの喫煙具が出品されており、当館や旧オーストリアタバコ(現JTインターナショナル)のコレクションにも万国博覧会に関係する喫煙具が残されています。博覧会会場の一角にはたばこの展示館を設けられいました。本展では、これらの資料も展示し、19世紀末のたばこ文化についても取り上げます。

 ※11月3日はたばこと塩の博物館が渋谷に開館してから40周年で入場無料でした。





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